北上山地民俗資料館では伝統的食文化伝承活動講座として、雑穀を使った料理や昔のおやつなど、地域に伝わる伝統的な郷土食について学習会を開催し、その材料や作り方などを記録しています。今回は「麦ぞうすい」と「豆しっとぎ」の作り方を、16名の参加者が平成26年度岩手県「食の匠」の認定者である神楽栄子さんから教わりました。
麦ぞうすいの麦はオオムギです。『川井村郷土誌』には「麦ぞうすいは麦粥と味噌汁を炊きこんだもので、満腹感があり美味である」と紹介されています。豆しっとぎは昔はモチ粟の粉と青豆で作り、味付けも塩味だけでした。旧暦6月15日の「ウマっこつなぎ」などの年中行事や、秋冬の夜食として食べられてきました。どちらも後世に伝え残していきたい、大切な郷土食です。 |