伝統的食文化伝承講座「マイタケのおこわ作り」  平成29年12月1日(金)

北上山地民俗資料館では、地域の郷土食やそれに関する技術を学ぶ機会として郷土食の講座を開催しています。今年度は「マイタケのおこわ」作りを川内やまびこ会の皆さんから教わりました。代表の柏栄子さんは「舞茸おこわ」で岩手県の食の匠に認定されています。16名の参加者が作り方を教わりました。
マイタケは川井地域の特産品で、昭和50年代に栽培技術が確立し、川井地域でも生産されるようになりました。原木栽培にこだわっているので、「味」「香り」「歯ざわり」が良く、食物繊維、ビタミンDやミネラルなどが豊富に含まれています。
今回の講座では、冷凍マイタケを使用しました。収穫したマイタケを良く洗って細かく割いて冷凍しておくと、様々な料理に使えるそうです。参加者は冷凍マイタケから水分が出るので料理では水の量を少なくすることや、マイタケを一煮立ちさせることで味と香りを引き出すことなど、ポイントを熱心に聞きながら手際よく料理を進めました。
この日は、マイタケを使った「ひっつみ」も作り、試食会ではマイタケの香りや素材の味を楽しみました。ほかにも、山菜や野菜を使ったアイディア料理も試食し、参加者は講師から作り方やコツを熱心に質問していました。
民俗資料館では地域の伝統的な食文化について記録保存するとともに、体験することで、昔の暮らしについて興味を持ち、技術を学ぶことができる機会を提供していきたい考えです。


「マイタケのおこわ作り」 講座の様子から

 

試食会のメニュー。マイタケのおこわお、マイタケのひっつみ、ワラビのあえ物、漬物(ハクサイ、ダイコン)となます。

マイタケのおこわに入れる具材を煮る。

 

蒸したおこわに、ニンジンを混ぜる。後から混ぜるとニンジンの色が鮮やかなまま仕上がる。このあと再び蒸す。

ひっつみ作りの様子



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