平成17年度企画展(通算10回) 平成18年2月10日~5月7日 

川井村の暮らしのこよみ―年中行事を中心に―」


 企画展開催にあたって  

 本年度の企画展では前年度に引き続き「暮らしのこよみ」を取り上げます。前回は本村の食料自給を支えてきた雑穀栽培を中心に、自然の事象から経験的に培われた地域のこよみを紹介しました。このたびは年中行事からみたこよみです。

 年中行事とは地域や家庭で毎年決まった日に繰り返し行われてきた行事のことです。本村で現在でも行われている年中行事のひとつに小正月の諸行事があります。かつてはいわゆる「旧暦の1月16日」を中心に、その年の豊作を祈り、その年の作柄を占う様々なならわしがありました。現在でも新暦の1月16日を中心に神仏に小正月の飾りものを供えたり、ミズキ団子を飾ったりする風景を見ることができます。ここには農業が近代化し、機械化や化学科が進んだとはいえ、豊作や息災を祈る昔と変わらぬ敬虔な気持ちをうかがい知ることができます。他にはいったいどのような行事が行われていたのでしょうか。

 本企画展では村の刊行物に記載されているものを軸に、村内の方々にお話を伺い、可能なものは再現して、かつて本村で行われていた年中行事の様子を紹介するものです。時代の変化にともない、伝承が途切れたものや簡略化したものもあり、今となっては盛んだった頃の様子を正確に知ることはできません。しかし展示の中から年中行事に込められた人々の心を感じ取っていただき、本村の歴史を考える機会としていただければ幸いです。

 



企画展のちらし




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